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マイペース過ぎ 6
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あれから数時間、広斗のスパルタではない易しい教え方によって、俺のゲームスキルは上がったものの。
「つ、……疲れた〜」
十八時を越えて暗くなった広斗の部屋で、俺は欠伸と共にそう呟く。
俺は慣れない長時間のゲームにより、身体に疲労が溜まってしまい、ゲーム機を置いてそのまま床に寝転がった。
「……大丈夫?」
「うっ……。そう、思っ、てるなら、……退けてぇ……」
広斗はそう言ってから俺の身体の上に倒れ込んできては、俺の反応を見て、いたずらっ子の様に無邪気に笑う。
「はははっ」
「もう広斗、重いって。退けてってばっ」
広斗のことをわざわざ退かそうとして起き上がる気力も無く、広斗と同じように俺もケラケラ笑いながら会話を続ける。
「やだ」
「……もーいいや。……ゲーム教えて貰ったし、ちょっとだけだからね、広斗」
「うん、分かってる」
俺の提案に、広斗はうんうんと俺の身体の上で頭を動かす。
それからは寝っ転がりながら笑っていたせいで、お互い少し疲れたのか、二人の間に小さな沈黙した流れる。
「……涼太」
「なに?」
その小さな沈黙を破ったのは広斗。
名前を呼ばれた俺は、いつものように聞き返す。
「……これ、今言うことか分かんないけどさ。……いや、……その、自分がマイペースだって、まだ分からないけど」
突然、歯切れの悪い言葉を呟いてくる広斗に疑問を持ち、俺はゆっくりと上半身を起こす。
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