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「真希さん?」
追いついた鈴原にそう言われたこの人は、前に駅で見た人だった。
いきなりの訪問に戸惑いながらも、とりあえず部屋の中へ招き入れると、真希さんが口を開く。
「この間は誤解させたみたいでごめんなさいね」
「あ、いえ。えっと......従姉弟の真希さんですよね?」
俺がおずおずと聞けば、真希さんはにっこり笑って頷く。
「ええ。またちゃんと会えて嬉しいわ、陽くん」
「あ......お久しぶりです」
真希さんと会った記憶は薄っすらとある。でも、俺が本当に幼いときの話だから、ほぼ初対面のようなものだ。
敬語で対応する俺を見て、真希さんは可笑しそう笑った。
「敬語じゃなくても良いのよ?玲くんなんて、敬語じゃなくて良いわよって言った瞬間に、あ、そう?とか言って、すぐにタメ口になったんだから」
「そんなことより、なんでいきなり来たの?」
鈴原が真希さんにそう問えば、真希さんは驚いたような顔をする。
「何言ってるのよ。昨日メールしたじゃない。今日陽くん家に行くから伝えといてって」
「あー......陽先輩との時間が大事すぎて、メール見てなかった」
「ちょっ!」
何言ってんだこいつ。
人前で恥ずかしいことを言う鈴原に焦るが、真希さんは気にした様子はない。
「良いわねー、ラブラブで。それじゃあ要件言おうかしら」
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