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「明日、一緒に海へ行きましょう!」
「海......ですか?」
「ええ。友人と海へ遊びに行くんだけど、人数少ないから二人もどうかなって」
にこにこと提案されたのは、どうやら遊びに行く話らしい。
海なんて行ったことがないから、正直魅力的な話だった。
「あ、でも、友達って......」
女だったらちょっとやりにくい。自意識過剰かもしれないけど、女子はきゃーきゃーするから苦手だ。
女と付き合いまくっていた俺が言えたことじゃないけど......。前と今は状況が違う。だって今の俺には鈴原がいる。
「男だから大丈夫!」
その言葉を聞いて、それなら行っても良いななんて思ったけれど、鈴原は逆に顔をしかめる。
「男?駄目だよ。先輩に変な虫がついたら困る」
「お前なぁ、俺のことそういう目で見る男がそうそういるわけねえだろ」
「そうでもないから言ってるんです。先輩、海なんて行かないで俺と家でゆっくりしてましょ」
「いやだ。行く」
別にそこまで海へ行きたいわけではないが、変なことを言う鈴原に嫌気がさしてそう言う。
だいたい、鈴原と家にいたってゆっくりできるわけない。こいつはすぐにアレをしたがる年中発情期だ。
「えー、やめましょうよ」
「行くのが嫌なら、一人で家にいれば良いだろ」
「先輩のためを思って言ってるのに......」
は?俺のため?わけがわからん。
意味がわからずに首をかしげると、鈴原がため息をつく。
「はあ。もう良いです。後悔するのは先輩ですからね」
だから何に後悔するというのか。
それを聞く前に、真希さんの声が響いた。
「決まりね!それじゃあ、明日迎えに来るわ」
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