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逆襲の毛バタキ-2
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手に持って先端をユラユラと遊ばせていた毛バタキが晩里の首筋を掠めた。
ピクッ。
擽ったかったのか肩が僅かに動いたけど、すぐに元のポジションに戻って読書に熱中してしまう。
もうー。
おまけの小鉢なんてどれでもいいじゃん。
メインのシチューが美味しければみんな文句言わないって。
あとパンと牛乳出しとけばいいんだって。
あ、牛乳はシチューと被るからお茶でいいや、お茶で。
お茶入れるのぐらいは俺やってあげてもいいよ?
デザートにミカンを2個ぐらい配ったらほら完成~!
頭の中のテーブルでシチューがホカホカと湯気を立てている。
こんなに手際よくメニューを決めれるなんて、俺の方が寮長に向いてるんじゃないかな?
晩里は変なとこで拘るから1日仕事になるんだ。
たまには手を抜かなきゃ。
そしてその空いた時間を俺を構うのに使って欲しい。
「晩里~。暇だよ、暇暇~」
今度ははっきりとした意思と共に毛バタキの先をパジャマの襟に沿わせてシュシュシュッと往復させた。
ビクッ。
今度はさっきより明らかに大きく肩が跳ねた。
やっと気付いたかなーと思って晩里の反応を待ってみたけど、振り向きもしない。
「……つまんない」
シュシュシュシュシュッ。
毛バタキで勢いよくはたいても晩里はガン無視だから、こうなったら我慢比べだ!!
シュシュシュシュ、――。
「なぁにやってるんですか」
晩里の長い腕が肩越しに伸びてきて、毛バタキの毛部分がグワシッと掴み取られた。
せっかくのオモチャは使用不能にされてしまったけど、これで晩里に構って貰える!
……と思ったのは束の間、毛バタキを器用に掴んだまま晩里は雑誌に没頭してしまった。
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