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制服のまま公園をうろつく。昼間暖かかったからシャツのボタンをいつも通り4つ開けていたけれど、5月の夜はまだ少し肌寒かった。俺を見てくるのは冴えないサラリーマン風の男かデブのオッサンばっかりで、シャツの前をきゅっと掴んで帰ろうかとも思った時、後ろからぽんと肩を叩かれた。
「ねぇ、一人?」
高くも低くもない中性的な声に振り返ると、息を飲むほど美しい人が微笑んでいた。
「えっ、えっと......」
「高校生?だめだよ、こんな時間にこんなところにいちゃ」
あまりに美人過ぎて女の人かと思ったけど、俺とほとんど変わらない身長に俺よりも細い身体には胸の膨らみが全くなくて、男の人なのだとわかった。
「それにこんな格好してちゃ、食べられちゃうよ......」
シャツを掴んでいた俺の手をそっと退けると、開いた胸元に唇を寄せてきた。あ、と思う間もなく、柔らかい感触があって、さらにぬるっとしたものが肌を滑った。
「ひ、ぁん......っ」
「あは、かぁわいい」
闇色の髪に切れ長な瞳は灰色がかってて、不思議な雰囲気の人だった。ただ、とにかくエロい。優しい空気と怪しい空気の両方を纏ったその人は、赤い唇を綺麗な三日月の形にして妖艶に微笑んだ。
「俺も今夜一人なんだ......ねぇ、一緒に遊ぼっか?」
「......うん」
差し出された手も細くて綺麗で、僕は誘われるままにその手を取って、指を絡めて歩き出した。
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