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もともとやわらかい輪郭の少年だっが、今朝はそれに輪をかけて丸いのだ。
それに心なしかパジャマの首もとが余っているようにも見える。
気のせいかと怪訝に思いながらそれを直そうとしたが、どうもうまくいかない。
大佐は眉を寄せて起き上がると、あらためてリオの寝姿を観察した。
すると、すぐに異変に気がついた。
明らかに手足が短い......。
手の指先はかろうじて袖から覗いているだけで、足先などは完全にパジャマの裾に隠れている。
「な......なんだと!?」
思わず叫び声を上げてしまった。
すると、これに反応した少年がピクリと眉を上げた。
そのままぼんやりとした目線をこちらに向けてくる。
しかし、その姿以上に大佐を驚かせたのは少年が放ったこの一言だった。
「んん......なあに? おじさん」
「お、おじっ......!?」
ショックである。
たしかにこの子とは一回り以上の年齢の開きがあった。
けれどそんなことはお互いに気にもしていなかったし、だいいち彼が自分をこのように呼んだことなどただの一度もないのだ。
悪い夢でも見ているのだろうか?
しかし目の前の男の子は間違いなくリオなのだ。
「どうしたの? なんで僕のベッドにいるの?」
「王子様!」
大佐はたまらずに叫んだ。
「私が分からないのか?」
少年は首を傾げた。
「......さあ。前に会ったことあったっけ?」
そう言いながら、まるで珍しい異星人でも相手にするようにしげしげとこちらの顔を見つめ返してくるではないか。
その様子から大佐は理解した。
この子がかつて自分を愛するあまり女の子の身体に変化した時のように、またしても不思議な症状が表れたのだということを。
「なんてこった......」
大佐は頭を抱えてしまった。
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