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「本当......?」
「嘘なんかつかない」
王子様はグスグスと鼻をすすっていたが、実はもうほとんど怒ってはいなかった。
自分がワガママを言っていることは分かっていたし、なにより大佐がくれるキスや情熱的な態度が素直に嬉しかったのだ。
「それに君は覚えてないだろうけど、私達は毎晩愛しあってたんだよ?」
大佐は少年の赤い顔を見ながら微笑んだ。
「君が不安に思うことなんか一つもない。大人になったらイヤというほどしてあげるから覚悟しておきなさい」
それを聞きながら少年はパチパチと瞬きをしていたが、やがて意味が分かったのか恥ずかしそうに「んー」と唸ると、大佐のワイシャツの胸元をキュっと掴んでしまった。
ドクン......。
この仕草に大佐は思わず息を呑んだ。
少年の亜麻色の髪に指を滑らせると、気持ちを落ちつかせるように深く息をつく。
「まいったな......」
腕を回し、小さな身体を抱きしめる。
「可愛いよ......」
囁くと、王子様は嬉しそうに微笑んでくれた。
「僕のこと......好き?」
「大好き」
王子様はパッと顔を輝かせた。
「じゃ、せっくすする! 僕、もう覚悟できてるから!」
大佐は笑ってしまった。
「それはまだダメ」
「何で? 僕が子供だから?」
王子様はツンと唇を尖らせた。
「ソウゲツはしたくないの......?」
その言葉は大佐の心に鋭い疑問を突きつけた。
彼にとって、そういう衝動は専ら適齢の女性に対して抱くものだったからだ。同性や、ましてや子供が相手でないことは百も承知している。
けれど、だとしたら、この高揚はどう説明すればいいのだろう。
この子に惹かれているかと聞かれたら、答えは決まっているのに――。
「私の頭が固いのかな......」
*****
「ア......ふっ......」
首筋をなぞる唇に、王子は思わず声を上げてしまった。
大佐のキスは止まらない。
嬌声を引き出すように耳たぶを甘噛みすると、案の定、少年はピクピクと身体を震わせた。
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