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最初に勇気が出ないともうずっとそのままで、結局僕は三時間目が終わっても誰にも話しかけられずにいた。
うう~…今日のお昼ご飯どうしよう。仕方ないけど、一人で食べることにしようかな。
なんて考えながら四時間目の準備をしていると、教室に生徒が二人入ってきて、僕の横と前の席に来た。
「あれ~君だれ?」
「…山本が転入生がくるって言ってたなそういえば。」
「なるほど!よろしくね~」
!!今日、学校に来てから、初めての生徒との会話だ!
緊張でいっぱいになりそうだったけど、せっかく話しかけてくれたんだから返事をしなくちゃ!
「よ、よよ、よろしく、お願いします…!」
「めっちゃ緊張してるし。ウケる」
「あ、す、すいませ…ん」
「謝んなくていいよ~。俺高畑ミチル。」
「…桐谷恭哉だ。」
「あ、ぼっ、僕は篠宮悠里っていいます…!」
自分から話すのが苦手だから、こういう風にしてくれると凄く助かる。
二人ともいい人だな…。
「君も大変だね~、俺らに挟まれた席なんかもらうって」
「…?どういう、意味ですか?」
「え~分かんない?ほら、俺ら結構怖いでしょ~?」
「……た、高畑くんと、桐谷君は、いい人です。」
実は、結構落ち込んでたんだ。まだ誰とも話せてなかったこと。でも、優しい二人のおかげでちょっとは気分がマシになったんだよ。
正直な僕の気持ちを聞いた高畑君は、何故か凄く可笑しそうに笑っている。
「そんな、会って一言二言交わしただけの相手をいい人なんて言ってちゃそのうちだまされちゃうよ~。」
「べ、別に…みんなに、思うわけじゃ、ないです…」
「絶対嘘でしょ」
ケラケラと笑い続ける高畑くん。でも、本当にそう思うのに。
というより、怖い?なんで怖いんだろう?
「ん~?どうかした?」
疑問が顔に出ていたようで、高畑君にそう聞かれる。
「いや…こ、怖いって、何でかな、って」
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