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星空
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それから放課後は毎日一緒に勉強をした。
亮は飲み込みが早くて、ちょっと教えればすぐに出来るようになっていった。
今理解出来んなら、授業中理解しちゃえばいいのになあ……
「今更だけどクラゲ、シャーペンの持ち方おかしいよね」
「えっ?!そんなことねーし!」
亮は呑気にペン回しして俺の持ち方をバカにしてきた。
「こー持つんだよ。小学校の時教わんなかったー??」
「ウザ……持ってんじゃん!ほら!」
むかついてシャーペンを持つと亮の前に差し出した。
「ちげーよ。ここを、こう……」
亮が笑って、指摘しようとして、無意識に俺の手を上から包んだ。
あ……
久しぶりに亮に触れた気がする。
「ごめ……」
亮はパッと手を離した。
謝った……なんで……
謝んなくてもいいのに……だって……
俺はあの日から、亮のそばにいるだけで、ぐるぐると渦巻いてしまっていた。だけど必死に自分の中から消してしまおうと、殺してしまおうとした。
そして亮もあの日から、俺に一切触れてこなかった。
だから、
ほんの少し手が触れただけで、ものすごくドキドキして、封印しようとしてた亮へのモヤモヤしたこのよくわからない気持ちが、また姿を現してしまいそうになる。
消さなきゃ…早く、気づいてしまう前に、見つけてしまう前に。
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