アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
出会い14(雅side)
-
-----
俺がまだ小学生に上がる前は暖かい時もあった。
「お母さん、僕もご飯食べたい。」
「ねぇ…お母さん、お母さんと同じお布団で寝てもいい?」
-----
小学生になると父親は消えた。
「いやっ!おかあさんっ!!……やめて!痛いの、やだ」
「お父さん?どこいくの?…なんで?お父さんはお父さんでしょ?……帰ってこないの?ねぇ、どうして?」
-----
小学校高学年になると、母親をお母さんと呼ばなくなった。
「凛さん、刃物だけはやめて下さい。……お願いします。」
「流石に……泥は…食べられません」
-----
中学校には、行っていない。
「今日は、体調が優れないので、頭は控えてください。」
(やっと、殺される…?)
いつものように首を絞められる。いつもより長く。やっと、死ねる。やっと、生き地獄から開放される。
-----
最近はみる頻度の減った夢。夢だと分かっているのに、こんな辛い夢早く目覚めて忘れたいのに、目が覚めない。
-----
意識が飛ぶ間際、男の人が近づいてくる。
-----
この後俺は目を覚ます。これもいつも通り。もう、見飽きた夢。
でも今回は違った。目覚める直前、その男はいつもの男ではなく、最近知り合ったばかりの……
-----
「鳳さん…」
なんであの人が?いつもなら、俺を捨てた男、あの時死なせてくれなかった男、俺が初めて恋した男、また俺を置いていった男、そして、おれが恋することを諦めるきっかけになった男が出てくるのに。
鳳さんと会うのが少し怖くなった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 105