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センチメンタル 梶原SIDE 2
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島田が最近のAV談義に華を咲かせ、熟女ものを漁っていると川本にバラされてもへこたれずに熱弁を振るったし、学校の先生への不満とハゲ上がり方に議論を交わし、奇妙な生徒にあだ名をつけるというゲームを経て、サッカー部である二人はひとしきりワールドカップについて熱い思いを語りながら、片付けてあった俺のPS2を引っ張り出してサッカーゲームをやり始めた。
川本が勝手に置いていったソフトは、何度もプレイしてみたが俺には合わなかったので、部屋の隅に積み上げてあった先週の少年誌を引っ張り出し、寝転びながらページを捲った。
「おいーーー。ここはパス出せって稲○ー・・・。」
「俺のジ○ンのスーパーシュート見た?なぁ、島田。ヤバない?ちょ、ほらリプレイ見ろや!ほら!!」
「ホンマやな、ア○シンドと武○のナイスプレイもなかなか際立ってたで。」
「梶原。この試合にそいつら一ミリも出てへんで。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
楽しそうにしている会話にちょっと入りたかっただけなのに、そこまでシラけられるとふてくされそうになる。
俺んちやのにめっさヒマやんけ・・・。
仕方がないので漫画から視線を離さずに、机に散乱したピーナツをひとつ摘んで口に入れる。
しばらくテレビゲームの歓声とコントローラーの操作音だけが空間を支配したのち、
「・・・そういえば島田。前に言うてた子ぉと付き合う事になったん?」
と川本。
「え?俺聞いてない!何それ。誰?頭おかしい子?視力だいぶ悪いんちゃうん?」
アホの島田にそんな人がいたなんて、と自分を棚に上げて思わず漫画から目を離して身を乗り出した。
「おい、失礼やぞ!俺はちゃんと見えてるわ!」
「お前の視力の話ちゃうわアホ。梶原知らへんかそういえば。部室で話してんやったわっ。」
言い終わると同時にカチャカチャとせわしなく動かしていたコントローラーが静かになり、試合終了のホイッスルがテレビから聞こえた。
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