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スタートラインK その7
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島田のお陰で遅刻する事なく会場へ到着した俺は梶原の姿を探すが、まだ来ていないようだった。
みんなが大部屋へと入っていくのを尻目に、フロントで梶原を待とうかと汚いベンチに腰掛けると、島田が部屋から飛び出してきて腕を引かれた。
「なんやねんっ。今日おかしいぞお前。」
「ええからええから。」
部屋ではすでに誰かが一曲入れたらしくイントロが流れていて、マイクマイク!と要領の悪い会話を繰り返している。
「川本ここな!!」
島田に引っ張られてすでに座る人の膝とぶつかりながら指定された場所にはスージーと、無理に詰めてもらった津田の間だった。
なぜわざわざ?と考えない訳ではなかったが、煩わしくなり従うと、島田は満足そうに向かい側へ腰を下ろす。
自分の意思で動きたいのに何かの力で動かされるような落ち着かない現状に不満もあったが、部活疲れのせいか鬱陶しい島田のせいか、全てが面倒になり、俺は反論するのをやめた。
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