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暖かい春の日。 3
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玲side
僕のお兄ちゃんは可愛い。
誰よりも優しく、みんなに好かれている
そして、誰よりも人を信じない。
入学式の挨拶も "お兄ちゃんに" と話がきた
人見知りだから、僕が変わって読んだ。
双子だから変わっても誰も分からない。
「ねぇねぇ、零ちゃん。どこの部にする?」
「玲くんはどうするの?」
零ちゃんとは、僕のお兄ちゃんのことだ。
深い意味はないけど、数年前からこの呼び方をしている
「玲はねぇ、美術部にする!」
「なら、僕もそこにする。一緒に見に行こっ!」
「うん」
こうして、僕とお兄ちゃんは美術室に行く事にした
手を繋いで二人でウロウロと歩き回って
10分ぐらいたった頃、美術室を見つけた。
「「失礼しま〜す」」
「…だれ〜?」
「柳 零ちゃんと」「玲くん」「「で〜すっ」
「何の用かな〜?先生なら、職員室だよぉ〜」
美術室には、多分、先輩である人がいた。
その人は、お兄ちゃんと同じくらいに
儚い印象の人だった。
僕は、その瞬間に恋に落ちる音を聞いたんだ。
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