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あの日から3日が経った。
倒れた次の日に俺は「迷惑かけてごめん。」と謝ったけれど、みんなは笑って「頑張ろうな。」と言うだけだった。
俺の過去を知ってもなお、俺を俺として見てくれた。
嬉しかったな…。
…そして、明日はいよいよデビューだ。
明日のことを考えると、緊張で心臓がどっかいっちゃいそうだけど、今は4人と健くんと、俺の家でデビュー前夜祭ならぬ、BBQパーティーを始めるところ。
皆といるからか、心なしか緊張も和らいで、リラックスできていると思う。
俺は、庭へとつながっている廊下の柱にもたれて座っていた。
目の前には、楽しそうにお肉を焼いている父さんと、それを見て目を輝かせているたっくんと龍さん、そんな2人を宥めている伊吹くんがいた。
母さんと健くんも、サラダやフルーツなどを、次々とテーブルに並べている。
「う~わ~!うんまそ~!!!」
「まじでうまそうだな。」
「ちょっと、まだ生焼けなんで食べないでくださいね?」
「はは、もう少しで焼けるから、そしたら遠慮なく食べなさい!」
「サラダもいっぱいあるわよ~!」
「食べすぎには気を付けてね!」
…そういえば、昔はよく事務所の人たちを呼んで、一緒にご飯を食べてたなぁ…。
その時も、こんな風に食べきれないくらいのご飯を用意してたっけ。
まあ、俺が他人はだめになっちゃってからは、無くなっちゃったけど…。
…父さんたちも、楽しそうでよかったな。
今日くらいは「、冷たッ!」
「あっちぃ。」
突然、ほっぺに冷たいものが当たった。
びっくりして振り返ると、俺の横にペットボトルのジュースを置いて、暑いと言いながらみんなのもとへ向かうあいつがいた。
そういえば、じゃんけんで負けて飲み物を買いに行ってたんだった。
「お!さんきゅ!」
「まじあつい。」
…どうやら、あいつは暑いのが苦手らしい。
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