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つまらない日常
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「ただいまー」
「おかえり〜卵買ってくれた?」
「え?」
家に帰ると第一声が頼まれていない卵で驚く。
「頼まなかった?頼んだと思ってたんだけど…って、買ってるじゃない」
「安かったから、買おうと思って」
「頼み忘れてたのね。ありがとう、さすが弥月」
36歳にしてこの若さ。
喋り方もあるかもしれないけど、先生と話をする懇談なんかでは毎回お姉さん?と聞かれてしまうくらい見た目は若い。
「弓月、お菓子これでいいか?」
「お兄ちゃんがえらんだならなんでもいい〜〜!」
笑顔で俺に飛びついて袋の中のお菓子を確認する弓月。
小さくて可愛いくて癒される。
「うまいぼう!これいま食べる!」
「だーめ。明日のおやつがなくなるでしょ。弥月、棚の上にでも置いといて」
「食べたい!葉月のいじわるっ」
むくれておもちゃ置き場に行って人形遊びを始めた弓月を尻目に、弓月が届かないところにお菓子を置く。
「弓月」
「なに」
むくれてて少し不機嫌な弓月が俺の方を見上げる。
「葉月には内緒だからな」
そう言って弓月の口に飴玉を放り込む。
「ん〜〜っ!イチゴのあじ〜〜!」
「これで葉月のこと許してあげな」
「うんっ!お兄ちゃん大好き!」
世話の焼ける妹だ。
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