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誘拐
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「…ん」
頭がズキズキする中目が覚めた。
恐る恐る目を開けて、辺りを見渡した。
全く知らない場所。
コンクリだらけの場所。
たぶんどこか隠れ家みたいなとこだと思う。
攫われるとか人生初体験…結構怖いんだな。
隣で横たわってる光。
俺と同じように両手を後ろで縛られてる。
足で光をつついてみるけど、起きそうな感じがない。
俺より強く殴られたのかも。
「あ、起きてんじゃん」
「俺たちー、この前お前たちを逃したせいでこっぴどく怒られてさ〜」
「薬中にして、おまえたちから金をせびりたいわけ。なのにおまえら逃したから怒られて〜」
「むしゃくしゃするから、嫌な思いさせながら絶対に飲ませてやるから」
不敵に笑う男たちは、すごく恐ろしいものに見えた。
身動き取れないこの状態で、前みたいに助けが来ることなんて考えられない場所で、俺たちどうしたら…?
「ほーら、口開けて」
体の上に乗られ、全く身動きが取れなくなる。
顎を掴まれ、口を無理やり開けさせられた。
飲みたくない、そんなもの、嫌だ…っ!
「やめろ…っ!!」
「光…っ」
縛られてたはずの縄が解けた光は、俺にまたがった男を思い切り殴った。
腹を立て殴りかかって来たもう1人をタイミングよく蹴り飛ばし、光は俺の縄を切ってくれた。
どこに隠してたの、そのナイフ。
「走れ!」
光に背中を押されて走り出した。
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