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甘くとろける… 2
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桜side
お菓子を用意するついでに
雪にもらったチョコを食べていたので、
酔いが回ったようだった。
いつもよりも素直に甘えてしまう。
夏は嬉しいそうにしながらも、
困惑して、悩んでいるようだった。
「ねぇ、夏…。抱いて…?」
「…えっ……、ど、どうしたの?」
「夏に、抱かれたい…」
抱かれている時は、いつも幸せだった。
ちゃんと求められていることが嬉しかった。
それと同時に怖かった…
夏にも暗い過去があり、
思いがすれ違ってないか不安だった。
無意識に、温もりを求めてしまった。
「夏は…、セックス嫌いでしょ? 不安なの。
僕…、人の温もりを知らなかったから、
知っちゃったら…、戻れない…」
「桜…」
「お願い、夏。酷くてもいい!酷くていいから!
抱いて!僕のこと、もっと求めてっ!」
夏は、女の子にモテる。
そのせいか、何度も迫られたそうだ。
夏にはその気がなかったのに
優しさから抱いてあげていたみたいだ。
彼氏がいる子を知らずに抱いてしまったそうで
その彼氏と、大揉めしてからは、
女の子も、セックス自体も嫌いになった。
「桜…、落ち着いて…。確かにね、初めのうちは
"君も同じ人種" だと疑ったよ。ごめんね…
あの時は、誰も信じられなかったんだ。
でもね、桜。君の事はもう、疑ってないんだよ?
ちゃんと、心から愛してるんだよ。
言葉じゃ軽く聞こえちゃうけど、本当のことなんだ」
そう言った夏の顔は、
泣いているのと見間違うほど
哀しみを帯びていた…。
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