アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
監禁部屋
-
目が覚める。
手と足に、違和感を感じた。
「…うぅ。あれ?ここは…」
辺りを見渡す。
一面グレーの小さな部屋。
部屋にはベッドと小さな窓しかなく、殺風景だった。
「…っ!」
手と足を見ると、伽がはめられていた。
(ま、前にもこんなことがあった…)
少しずつ焦りや不安がやって来る。
(やばい、早く逃げないと…!)
***
それは唐突に訪れた。
2人で夜景を見て、叶多が
「そろそろ帰ろっか」
と言ったので、
「うん!」
と答える。
「じゃあ、蓮に電話してくるから此処で待っててね」
と言って少し離れたところに移動した叶多。
(楽しかったなぁー)
そんなことを思いながら叶多の戻ってくるのを待っていると、叶多はこちらにやって来た。
しかしその手にはまだ切っていない電話を持っていた。
(どうかしたのかな?)
そう思い、叶多に声をかけようとした、その時だった。
いきなり手が顔に飛んできたのだ。
気づいて避けようとした時にはもうその手は頰に当たっていた。
後からじわじわと来る痛み。
「…え?」
突然のことに驚いていると、叶多はスマホを切らずにそのまま置いて、背負っていたリュックから縄と布を出した。
それをみて、もう何をされるのかすぐにわかった。
しかし、あまりにも早い叶多の動きにより、すぐに掴まれて、縄で手を縛られ、口に布を押し込まれた。
「んん!」
縄を解こうと手を動かすがびくともしない。
冷たい目をした叶多は瑠璃がうるさいのに腹を立てたのか、思い切り脇腹を蹴る。
「…っ!」
叶多はこちらを見下ろしながら電話をしている。
しかし、プチパニックを起こしていた瑠璃には何を言っているのかわからなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
77 / 123