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不思議な現象 4
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学校からの帰り道。
俺と涼さんはいつも通り一緒に帰る。
だけど涼さんの様子がおかしい。
何か落ち込んでいるみたいにくらい顔をしているくせに、それを気づかれまいと普段通りにしようとしている涼さん。
ま、バレバレなんだけどね。
「涼さん、何かあった?」
「えっ!?なんにもないよっ!」
「…」
嘘をつく涼さんの目をじーっと見つめると涼さんは目をそらす。
「嘘つき。」
「ご、ごめん…」
「俺、涼さんに何かしちゃった?」
「そんな、こと、無いけど…」
涼さんの目はさっきから泳ぎまくっている。
やっぱり俺関係で悩んでるらしい。
「ねぇ、涼さん。俺が嫌になった?」
「違うっ!」
「じゃあなに?」
問い詰める様に俺は言う。
こんな事するの可哀想だとは思うけど、何で涼さんが悲しそうな顔をしているのかが知りたい。
俺に出来る事なら何でもするから。
「えっと、その…最近空太くん、あの3人と仲がいいみたいだから…」
「…え?」
「寮でもいつも一緒にいて、最近は僕の部屋にも遊びに来てくれなくなったし寂しいなって。」
思い返してみれば特に意識していなかったがそうかもしれない。
あの三人衆は寮でも俺に付きまとい、俺はそれを追い払うのが面倒になった為側にいることを許している。
それをはたからみれば仲がいいととられても仕方が無いだろう。
それに、あの三人衆を涼さんの部屋に連れていきたくなくて涼さんの部屋に行くのを避けていたのも事実。
それを涼さんが気にしていたなんて…
「別にあの先輩達とは仲がいい訳じゃないです、付きまとわれてるだけで。」
「そ、そうなの?」
「あの3人が付いてくるから涼さんの部屋には行かない方が良いかなって思ってたんですけど。
へぇ、俺がいないと寂しいんだ。ふぅん…」
ニヤニヤしながら涼さんを見つめると顔を赤くして両手で顔を隠す涼さん。
「寂しがらせちゃってごめんなさい。って事で今週末俺とデートしませんか?」
「で、でーと!?」
「お詫びに寂しがり屋の涼さんを構い倒してあげますよ。あ、それとも何か用事ありました?」
尋ねると涼さんは必死に首を横に振る。
「行く!行きたい、空太くんとデート!」
その必死な様子が可愛いくてついつい笑ってしまった。
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