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Kissing under the mistletoe(期間限定公開)
宿り木の下で1
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「藤堂さんからだ……」
雅紀は宅配便で送られてきた荷物の送り主を見て、思わず微笑んだ。
藤堂薫からのお歳暮だった。荷を解いてみると、牛たんの詰め合わせの他に、Xmas仕様に綺麗にラッピングされた箱がある。いそいそと開けてみると、中から出てきたのは……
「わ……可愛い。ヤドリギだ」
藤堂からの手紙には、近況報告と、来春こちらへ遊びに来るという話の後に
『Xmasにはヤドリギの下でキスだね。君たちの幸せを、遠く離れた仙台からいつも祈っているよ。秋音と暁にもよろしく』
藤堂らしい温かい言葉が綴られていて、雅紀はちょっとうるうるしてしまった。
Xmasツリーの飾り付けをしながら、雅紀は時折そわそわと、リビングのソファーでパソコンに向かう暁の様子を窺っていた。
……暁さん、忙しそう……。邪魔しちゃダメだよね……。
急ぎの調査依頼が立て続けに入って、暁はこのところずっとバタバタしていた。ようやく調査を終えて今、その報告書を作成中なのだ。
雅紀は藤堂が送ってくれたヤドリギを、そっと箱から取り出して見つめた。
……まだ当分、Xmasの甘いひとときはお預けかも……。
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