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三話
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朝のホームルームを直ぐに終わらせ理科室に行こうとしたときだった。
「矢野先生、これ落としましたよ。」
拾ってくれた渡瀬さんが持っていたのは胸ポケットに仕舞っておいた赤ペン。
「渡瀬さん、ありがとうございます。」
「今日の実験は電気分解ですよね!本当に楽しみなんです!水酸化ナトリウムとか、化学大好きで!」
「ありがとうございます!化学の魅力が伝わるなんて。教師やってて良かった……!」
それは本心だった。生徒たちに理科の魅力が伝わることはあまり無い……。
急いで理科室へ向かい
白衣を着て実験器具を揃える。
水、水酸化ナトリウム、電源装置、H字管式電気分解装置、導線、ゴム栓……等々
水酸化ナトリウムを少しずつ水溶液にしていく。
そうすると熱が発生し水溶液の温度を上昇させてから目的の濃度まで溶かす。
生徒の班の数だけビーカーを手際よく(?)準備し、移し終わったところで理科室のドアを開け、生徒たちがやって来た。
チャイムがなり理科の授業が始まった。
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