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オメガの痛み(遥翔)
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――パタン
「あ゛ぁぁぁぁ!!!
い、痛い!!首が!!!痛い、痛い、痛い!!」
あつさんが出てってから、ゆきちゃんは狂ったように痛がりだした。
手が押さえているそこは、項。
今までも、時折押さえていたしな。
もしかしたら、そのときも軽い痛みがあったのかもしれない。
「ゆきちゃん!落ち着いて、僕に項を見せて!」
押さえている手を外そうとするけど
如何せん、力が強い。
僕が全力で掛かっても、ビクともしない程に。
それだけ痛いってことだ。
いつか、授業で聞いたことがある。
『番を解消されたΩには、大きな負担が掛かる。
それは、心身をともに蝕んでいく。』
こんなふうになるんだな。
さて、どうする。
とにかく、痛み止めでも飲ますか?
この状態のゆきちゃんが薬を飲めるのか?
無理だな…なら、注射するか?
…暴れまわっているのにどうやって
――フワリ
え?待ってくれ。これって…
「は、っあ…やだ。あっくん、あっくん…」
「ゆきちゃん、発情して…」
間違いない!ゆきちゃんのフェロモンだ…!
やばい、やばいぞ。
早く薬を打たなきゃ…!!
薬箱の方へと急いで向かう。
といってもほんの数歩。
その間、自分の理性が保たせるのに必死になった。
見つけた注射器を、刺そうとしたその時だった。
――ぎゅううう…
「…え?」
「あっくん、あっくん…
ねぇ、早くぅ…」
嫌だ。女々しいかもしれないけど、間違えられてるこの状態で抱きたくない。
けれど、ゆきちゃんは慣れた様子で僕の股の間に滑り込んで、ジッパーを噛んで下ろす。
光悦とした顔で、舌なめずりをしながら
片手で僕のズボンのベルトを
もう片手で自らのズボンのベルトを外して
あろうことか、ことを始めようとする。
「ゆきちゃん…?」
「ね、、あっくん?
大好き…は、大好き…」
こうなれば、Ωというものは手がつけられない。
と、すれば。
眠らせるのがいいんじゃないか?
抑制剤と同じところにある、
水なしでも飲めるタイプの睡眠薬を取り出す。
この部屋、自分でもびっくりする程薬あるんだよなぁ…
口に入れて、「あっくん、あっくん」言ってるゆきちゃんと同じ高さになるようにしゃがんでから、顎を持ち上げる。
ムカつくけど、『あっくん』がいいんだろ?
「コウ、口…」
――ちゅ…
こうなれば、もうこっちのもんだ。
ゆきちゃんの方へ舌で薬を押し込む。
少しすれば、虚ろ虚ろしていたゆきちゃんは
僕の方へ寝こけてしまう。
自分の抑制剤を打ってから、ゆきちゃんを寝室に運んで
リビングにある、コップやらを片付ける。
さて、ゆきちゃんの気持ちをどうやってこっちに向けようか。
一つ分かることは、
ゆきちゃんと、あつくんは
もう番じゃなくなった。
ゆきちゃんと番えるのは、世界で僕だけだ。
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【もしも、↑がドラマの撮影だったら】
――カットー!
遥「大丈夫?もう首痛くない?
ねぇ、本当に大丈夫?」
幸「大丈夫ですよ、演技だし…
それより、はるさん」
遥「なに?どうしたの?」
幸「ズボン…直したほうがいいと思います…」
遥「わぁぁぁぁぁ!!!」
ってなりそう…
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