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『…ぉい………おい、起きろ!』
肩を激しく揺らされる衝撃で、心臓がでてくるのではないかと思いながら医術の神は目を覚ました。
『あ、ああ…。何だ?』
辿々しい口調で目の前の道具の神に何とか彼は尋ねた。
『出来たぞ、ほら』
そう言って彼は円筒形の物体を取り出した。先端にいくにつれてそれは細くなっており、端には針らしきものが付いていた。そして反対側には少し小さい円筒形のつつが挿入されており、外れることがないまま、中に押し込んだり引き出せたりする事が出来た。
『うん、まあまあだな』
『まあまあって…、こんなのが欲しいって適当に言われて、しかもそれを実現できた俺の方が凄いっての』
道具の神はやや不貞腐れた顔でそう言った。
実際そうすることが許されるぐらいの自信はあった。
ある日道で偶然会った医術の神に『俺の血を俺じゃない医師にも複数の患者に服用出来るようにしたい』と言われ、受け持っている仕事と並行して、仕上げたのである。
しかも全く考えたこともなかったものをだ。
だけどそのムカつきはすぐ治った。
『ありがとう、お前なら出来ると思ったから頼んだんだ』
『…あっそ……』
卑怯だ。そんな誇らしそうな顔で、そんな事を言うだなんて。
好きな奴にそんな風に言われたら許してしまうじゃないか…。
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