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矢を二本もって射位に入る。
矢をつがえても中々筈に弦が入らなそうだった。
やっぱり、もう
「見てろよ」
「え?」
「奇跡は起きるんじゃない。…起こすんだ」
奇跡?
ゆっくりとうち起こして、第三を取る。
筈こぼれを気にしてか今までで一番慎重に見える。
そのまま引き分けに入り、会の状態になった。
だけど、何かが違うような…
会が、長い…
握ってしまってやっぱり離れが出ないのだろうか?
その時だった
パァッッン
弦が、切れた
「大丈夫!光彦!」
「だから、治せって」
怪我がないか確認しようとしたのに、光彦は笑っていた。
とても楽しそうに、嬉しそうに…
そして矢つがえ位置、ちょうど半分で切れた弦をみちに差し出した。
「持っててくれ」
「何言って…」
「どこに当たったと思う?」
まさか…
的を見る
矢は
「……的心………」
その弦は、安産のお守りになったのだ。
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