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最初はみちの眼球の摘出からだった。
布団の上に横にされると、局所麻酔を打たれてた。
「本当は全身麻酔してあげたいけど…」
申し訳なさそうに光彦も言ってたけど、こればっかりは仕方がない。
麻酔の効き目が確認されると、衝撃的な絵面で手術は進んだ。
執刀をするのはやっぱり光彦で、雅歌さんは動画の受け渡しや、主にみちの生体反応を見ていた。
それは呼吸数であったり脈拍数や血圧であったり、微細な変化が分かる、音の神である彼が光彦の助手が務まることに納得した。
眼球が無事顔から取り出されると、そこだけ顔が凹んだ。
予め採取したみちの細胞から同じDNAを複製した再生細胞を増殖、分化させて作った眼球は不気味だった。
それでも眼球を眼窩の中に戻して包帯で目の周囲を覆うと、手術は無事終わった。
「大丈夫。彼もお腹の子も無事だよ」
「あぁ……」
「視力も戻るはずだ。包帯も明後日にはとれる」
「そうか。よかった」
みちの手を握ると、意識があるから握り返してくれた。
表情は麻酔が効いているせいで、殆ど動かなかったけれど。
「次は君の番だよ」
「ああ」
「ちょっと待ってて」
光彦は神棚の方に移動すると中から何か取り出しているようだった。
それは普段見るより少し大きな赤い盃だった。
「雅歌」
「ああ」
雅歌さんも光彦のそばヘ行き2人とも私達に背を向けなて何かしている。
やがてそれが終わりこちらに戻ってくると赤い盃を差し出した。
そこには赤い盃よりも赤い赤い、生々しい液体が入っていた。
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