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デート3
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「お前ら、何人の女に手出してんだよ。このチャラチャラの糞ガキ共が」
「やんのか?まぁ、俺に叶うわけねぇけどな...今謝ったら許してやってもいいんだぜ?」
声の聞こえた方を見ると、翔くんがいた。聞いたことのない口調に少し驚きながら、泣きそうになる。
外に連れていかれて、翔くんとナンパ野郎が睨み合っている。先に手を出したのは、ナンパ野郎の方だった。
怖くて顔を逸らすけど、僕を抱えてた男に戻される。僕の心配はどんどん募っていく。だけど、その心配はいらないようで、翔くんはしっかり受け止めていた。
「どっちが勝つかなんてわかんだろ?わかったならさっさと散れ邪魔だ。まあ、痛めつけられたいなら別だけど?」
「お前ら逃げるぞ!」
意外とヘナチョコだったんだと笑いそうになりながら、安心から力が抜けて、地面に座り込む。
「大丈夫だった?怪我はしてない?何にもされてない?俺が目を離したから...ごめんな...」
僕の目線に合わせるようにしゃがんだ翔くんが何度も謝りながら抱き締めてくる。
「その格好じゃやっぱダメかな...女装なんてさせるんじゃなかった」
翔くんが持っていたカバンから僕のだと思われる服が出てきた。おしゃれな服ばっかりが出てきた。それとカツラ。
止めた車がそこまで遠くなかったから、車の中で着替える。僕は服なんてどうでもいいから翔くんに決めてもらった。
「よく似合ってる」
カツラをあげられ、おでこにキスされる。もう手繋いだりできないと思うと悲しい。
「翔くん...ごめん...僕のせいで、デートが台無しになっちゃった…」
「夏樹のせいじゃないよ?俺は、デートが台無しになったなんて思ってないから、な?」
僕の頬に落ちた涙を拭き取り、笑いかけられる。
「どんな夏樹でも、俺は大好きだし。ちゅーもしたい」
こんな事を平気でいう翔くんは少し異常だと思う。だけど、そんな翔くんを好きな僕はそれ以上なんだと思う。
気持ちを切り替えて、店内に戻る。さっきよりも多くなった視線に戸惑いながら、翔くんを見る。
こっちを見て微笑んだ翔くんに見蕩れて立ち止まった。あぁ...もう...翔くんのせいで顔赤くなっちゃったじゃん。
「ばーか...」
その声が聞こえてたかわかんないけど、耳が赤くなってたから多分聞こえてたのかな。
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