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「そうだな。お前はバカじゃないな」
「理央が褒めた!やっぱり天変地異が……」
またバカな事言ってやがる。
「前言撤回。お前、やっぱバカだ」
「なんでだよ」
「なんで俺が褒めたら天変地異が起こるんだよ。いつも褒めてるだろ?」
「いやいや!褒めてねぇよ⁉︎」
「そんな事ない」
「いや、あるね。理央が人を褒める事自体が天変地異が起こるんじゃ無いかと思うくらい珍しいからな?」
「そうか?」
褒めてると思うんだが。それに、天変地異は言い過ぎだろ。
「そうだよ。理央が自覚ないだけ」
ーーキーンコーンカーンコーン
言い返そうとするとちょうどチャイムが鳴った。
「チャイム鳴ったな」
「あぁ。先生確か男だって聞いた」
「へぇ〜」
「理央、興味なさそうだな」
「あ?先生が誰だろうが別にどうでもいいだろ?」
「確かになぁ」
「それより彰、先生が来る前に元の席に戻らなくて良いのか?怒られんぞ、ただでさえそんな髪の毛してんだから」
俺たちが通う龍斬高校は、頭髪を染めるのは禁止されているっていうのに、こいつときたら……。
「ん?別に髪の毛なんてどうでもいいと思わない?個人の自由でしょ」
これだ……。呆れて言葉も出ない。
「はぁ。じゃあせめて元の席に戻れ。もともとその席に座ってたやつが困るだろうが」
「大丈夫だよ。もともと座ってたやつは前の俺の席に座らせたからさ」
こいつ脅したのか。
「あのなぁ。それでも勝手に席変えた……」
ーーガラガラ
俺の言葉を遮るようにスーツを着た男がドアを開け教室に入ってきた。
教壇の方に歩いて行ったから多分担任だな。
「おはようございます。担任の如月仁です。担当科目は数学です。よろしくお願いします」
ふーん。やっぱり担任か。
すごく整った顔してんなぁ……。
その証拠に女子達がひそひそ話してる。
「なぁ理央。俺あいつ嫌いだわ」
「なんでだ?」
普通にいい先生っぽいのに。
なにが嫌なんだ?
「なんか裏がありそうな顔してる」
そういわれ、担任を見てみるが……。
「うーん。裏があるようには見えないけどなぁ……」
笑顔で女子達の相手してるし。
「あいつら目腐ってんじゃね?」
彰は女子達をありえないという顔で見ていた。
「そうか?俺は女子達に賛成だけど……ん?」
さっきからニコニコした顔で、生徒たちの質問に答えてる如月に目を向けると、たしかにニコニコしているが何かおかしい……。
「あっ!分かった」
「ん?何が?」
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