アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
5*
-
中から指を抜いて、ポチの上へ被さるようにして顔を覗き込む。
顔がぐちゃぐちゃになるくらいに泣いた顔は酷くて見てられない。
優しく指で涙をぬぐい頭を撫でてやる。
「酷い事はしたくない。」
「…酷く、てい…い、っ…痛く、して…」
「それは本心か?」
「優しいのは、…怖いからっ…」
「誰かにそう教えられたか?それとも、何かに裏切られたか。」
涙が次から次へと溢れてくる。
大丈夫だ、と頭を何度か撫でていると小さく頭を振り濡れた目が俺を見上げた。
「忘れ、た…っ…」
「…優しいのが怖いのは覚えてるんだな?」
「怖い、よ…」
「なら俺は怖いか?」
ゆっくりと言い聞かせるように問いかける。
ポチは俺をじっと見たまま目を離さなかった。
俺はもう一度「俺は怖いか?」と聞いては汗で額に引っ付いた前髪をかき分けてやる。
「…怖く、ない。」
「そうだな。…優しくしても、痛くなくても俺は怖いことはしない。自分を傷つけろなんてもう口にするなよ。」
「ん、…ごめん…」
「あぁ、分かったならいい。」
最後にもう一度、頭を撫でては体を起こす。
今はこいつの身体をなんとかしてやらなきゃならない。
弱々しく震える太ももを撫でその間へ指を滑り込ませる。
だが、もう指じゃ追いつかないらしい。
「…探偵さん、…っ平気だから、…痛くないからっ…」
「…慣らさないと痛いだろ。」
「ホントに、大丈夫…っ」
もしかすると薬の作用がそうさせているのかもしれない。
けれど、本人がそう何度も言うのなら。
「わかった。…力を抜け。」
「ん、っ……」
俺はこれから罪を犯す。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
84 / 149