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「俺の計画はこうだ。お前にもらった資料通り、あそこで毎週金曜日に大きなショーがあり忙しくなるらしい。その日を狙えば俺達の身元を割られる可能性は低い。
それにそのショーに少女が出る可能性は高い。ショーの終了までどこかに身を潜め、終了後の監視が緩んだ際に彼女を攫う。」
「なるほどね、金曜日に行くのは賛成だよ。身元を割られる可能性が低いのにも意義はなし。でも終わるまで見を潜めて監視が緩んだ時に…っていうのは少しアバウトじゃないかな?」
「…それじゃお前の計画はどうなんだ?」
探偵が顔をしかめる。
昔に比べれば多少は判断力がついたみたいだけどまだ詰めが甘い。
その作戦が上手く行く確証はないからね。
僕は持ってきていた地図を取り出して机に広げた。
「これは君に渡したのと同じものだよ。」
「あぁ。」
「君はショーが始まる前座からココに潜入。一番前の席を取るんだ。前座が終わればチップを貰うため彼女達が観客席に降りてくる。その時君は札束を見せながら奥のシークレットルームへ行くように促す。」
「…なるほど。」
「そのまま彼女を裏口へ連れ込んで車で逃走。僕らは、君が裏口へ来るタイミングに合わせて裏口近くの警備の目を引くよ。」
「待て、彼女が前座へ出るのは確かなのか?」
「あそこは入って数ヶ月の子が前座に出るんだ。」
「流石だな。」
僕がそこまで話すと納得したように探偵は頷く。
これで決定になりそう。
…さて、一番安全策を選んだとはいえ成功する可能性は半分以下だ。
「失敗して彼女を見放せば彼女は殺されるだろうし、彼女を連れたまま行こうとすれば君も捕まるだろうね。」
「その当たりは分かってる。」
「一番優先は?」
「お前とポチだ。次に彼女、俺は死んでもいい。」
「…君はポチくんのあの悲しそうな顔を忘れたの?」
「忘れてない。だがこれは仕事だ。」
コレは妙に頑固で意思を曲げない所がある。
…命は大切にしてもらわないと困る。
「1晩でも寂しくて耐えられない子を一生ひとりにするなんてやめてあげてよ。世界は君ほど孤独に強くないんだ。」
「わかった。…全員生きて帰る。」
「決まりだね。」
頑固で意地っ張りの幼なじみは少し照れたように笑った。
どうか みんな無事でありますように。
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