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こうやって寿が生かせてもらっているのは、国王と王妃のおかげ。
寿自身もそれをちゃんとわかっている。
もし国王と王妃に何があれば、自分の変わりにタキに駆け付けてほしい、と寿は心から願っている。
「…タキがこんなにも長時間帰ってこないってことは、俺のことなんだろうな…」
寿はため息をつく。
国王がいる王宮にタキが呼ばれた時も、こんなにも時間が掛かったことはない。
自分のことで何か緊急事態が起きたのは明白だ…。
じゃないとたった一人の従者であるタキをこんなにも長時間拘束するはずがない…。
心がざわめく…。
だけど何が起きたのかわからないと対策を練ることが出来ない。
それに一人で大騒ぎするほどバカじゃない。
ただ静かに自室で待つ。
それが今の自分にできること…。
それに何かあったしても何としてでも生き抜いてみせる。
あの人とそう約束したから…。
寿は週刊総合を読み終わり、何もすることがないので、適当に週刊総合を開いて顔の上に乗せる。
すると眠気が襲ってきたが、廊下から走ってくる足音が聞こえてきて、眠気はすぐに吹っ飛んだ。
だけど週刊総合はそのまま寿の顔の上。
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