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(皇子になんて言い訳しようか‥…)
と必死に言い訳を考えても、皇子とコウにすべて見られているので、言い訳よりも素直に謝った方がいい。
皇子の前に行き、寿が頭を下げようとした時、
「寿は天然のタラシなのだな…」
「は…?」
皇子の言葉に、寿は口を開けたままになる。
「…寿様、あれでは若い女官の恋心を弄んでしまいます」
コウまで訳のわからない事を言ってくる。
「俺はここで働いているすべての者が寿に恋心を抱かないか心配だ」
(はぁ…?)
寿は首を傾げる。
「何を言っているか、さっぱりわからない…」
寿がぽつりと呟くと、コウが嘆息をつく。
「無自覚ですか。これでは皇子の心労が増えますね…」
「寿様!」
「タキ!早かったな!」
寿に声を掛けてきたのはタキだ。
タキは楽々ワイパーを女官に渡し終えたらしい。
「えぇ、楽々ワイパーに雑巾挟んで拭くだけですから、説明も簡単に済みます。楽々ワイパーは軽量型なので女の人でも持てるでしょう」
「そうか」
「寿様もなかなかやりますね」
「何がだ?」
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