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「私はすぐさまにオーケーを出したわ!だって私は庭師になりたかったもの!!」
それはマユにとって願ってもないチャンスだったのだろう。
寿は微笑みながら、良かったな、と言うと、マユの瞳はキラキラと輝き出す。
「そしたらその庭師さんは皇子の城の庭師さんだったの!!ボランティアの一環で学校に来ていたんだって!!」
まぁなんてすごい偶然があるものだ、と話を聞きながら寿は感心する。
「私は学校をやめて、その庭師さんの弟子としてこの城で暮らすようになったわ。皇子は私のために家庭教師もつけてくれた。でもね、もしかしたら皇子は私に同情したのかも?って思っていたの…」
マユは肩を竦める。
「だって身体がこんなだもの…。皇子は福祉に手厚い方…。私、清粛される覚悟で皇子に問い詰めたの」
(清粛って‥)
寿は苦笑する。
まだ一人前の庭師とはお世辞にもいえないマユが皇子の元に行くには、それだけの覚悟が必要だったのかもしれない…。
「そうしたら皇子はね、そこまで俺は優しくない。庭師がお前の才能を見込んで連れてきたのだろう?お前が庭師として一人前となっても公表はしない、って」
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