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左腕がないマユを庭師として皇子が雇っているといえば、心優しい皇子、などという見出しで、新聞はマユのことを面白おかしく書きたてるのは目に見えている。
そしてその記事を読んだ国民の皇子の好感度は上がるだろう。
皇子がそれをしないのは左腕がないとか関係なく、マユを将来の一庭師としてみているから…。
「これを聞いて皇子は本当に優しい方なんだと思ったわ。粛清もされなかったしね!」
マユがウィンクしてくるが、寿は、困ったように笑みを浮かべるだけ。
「私の両親は私を産んだ時に化け物だ、って私と兄を置いて逃げちゃったの。兄は私のために幼い時から仕事してくれていたの。兄のおかげで私はちゃんと学校に行けていたのよ」
「‥優しいお兄ちゃんだな」
「そうよ!」
マユが自慢気に言う。
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