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「ブランコから落ちて三日間安静って、今時の子供すらしないわ」
マユの辛辣な言葉に、寿は苦笑いを浮かべるしかない。
「しかも三日間皇子が付きっきりで看病してくれたんですって?」
寿は困ったように笑みを浮かべて曖昧に頷く。
マユの言う通りで、この三日間は寿は皇子と一時も離れず過ごしていた。
捻挫の湿布の交換も皇子がしてくれて、動けない寿のためにチェスなど室内で遊べるゲームの相手も皇子がしてくれた。
寝る時も心配だから、という理由で寿が反抗しても皇子に言いくるめられて、結局皇子と一緒に寝ていた。
本当に皇子にこんなことしてもらっていいのだろうか…、と申し訳ない気持ちもあった。
でもその間、寿はとても楽しかった…。
皇子は朝ごはんを作ってくれていたが、今までは朝御飯は一緒に食べるものの、皇子とお昼ご飯と晩御飯を一緒に食べることはなかった。
だけど、寿が怪我したことで皇子と三食一緒に食べることになった。
皇子との食事は特に楽しかった。
皇子がポテトが嫌いなことを知った時に、寿はその瞬間にイタズラを思い付いた。
行儀が悪いのはわかっていたが、寿の皿しか乗っていないポテトを皇子の皿に乗せてやった。
皇子は皿に乗ったポテトを見て、渋面を作っていた。
だが皇子は何かを思い付いたように悪い笑みを浮かべて、フォークでポテトを差して寿にあーんしてきた。
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