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「じぃやは歳のせいもあり足を悪くしたそうです。私がじぃやと出会った時、じぃやは足を引きずっておりました。じぃやは現役を引退しておりますが、車椅子生活をしながら従者達の相談役として今も活躍しております」
笑顔がキュートなじぃやは今も城で人気者だ。
「そんなじぃやの代わりを捜していたそうです。その白羽の矢が私に立ったのです」
そんなことを露知らず、タキはなぜ自分が後宮に通されるのかわからずにいた。
「じぃやに連れられてやってきた後宮の玄関が開いた時、私の目に真っ先に飛び込んできたのは綺麗な真っ黒な髪をした華奢な女性でした」
それが寿の母だった。
まさか後宮に異邦人がいるとは思いもよらなくてタキは驚嘆した。
「そして私の胸に飛び込んできたのは、五歳の寿様でした」
五歳の寿は艶のある黒髪で、まん丸の黒の瞳、そして顔の輪郭もまん丸だった。
タキはその姿を見て全身に戦慄が走った。
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