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「私は必死に目を凝らして、変鉄もない後宮を発見したのです。あそこだと直感しました。私は急いで走っていると、ふと城のキッチンから懐かしい声がしたのです。…それは彼でした」
彼は昔と雰囲気がすごく変わっていた。
「彼は乞食みたいに、いえ失礼。…昔の荒々しさはなく、笑顔で料理人達と会話しながらパーティーに出ている料理をタッパーにつめていたのです。料理人との和気藹々としたやりとりで、これが初めてじゃないことはすぐわかりました」
だけどそれは…、
「もしかしたら、彼はこうしてニコニコとしているのは、秘密裏に動いているから昔の面影を隠しているのかもしれないと思ったのです」
それは単なる願望だったかもしれない。
でも彼が訳もなく、人と和気藹々とするだろうか…。
「彼が料理人達にお礼を言い、出ていきました。私は思わず彼の後をつけました。彼は誰かが待っているかように足早でした。私は後をつけるのは得意ですが、神童と言われた彼にはすぐに見破るかもしれません…。でも彼は一度も振り返りませんでした…」
そのことに不安を覚えた。
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