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にー
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散々教えられたかいもあり、切符は一人で買えた
俺はやればできる子だと自分を褒め、気分はよかった
なのに、なんだこの人
なんで狭い密室の中にこんな沢山の人がいるんだ?
てゆーか、俺この電車で合ってる?
つーか、降りる場所ってJ町で合ってる…?
どんどん不安になってくる
「っ…」
悶々と一人で嫌な想像ばかりし、更にこの人混み
次第に気持ち悪くなってくる
吐きそう
なんかもう立ってるのもしんどい
もう家に帰りたい(涙目)
その時、ふわっと押し潰されそうになっていた体が楽になり、視界が少し薄暗くなった
俺が驚いて顔をあげると、スポーツ万能そうなイケメンがいた
「なぁなぁその制服、君も煌星学園?」
「…」
背が高い
同じ制服着てる
え、誰コイツ‥
知らないヤツとは、話しちゃ駄目って教えられたんだけど……
てかめっちゃイケメンじゃねぇか人ってこんなに輝いて見えるものなんだな…
「あ、オレ赤城 辰也(アカギ タツヤ)!煌星学園一年!」
あかぎ、たつや…?
ふーん、そっか
名前分かったら、知らないヤツじゃないよな
「せ、瀬戸、優真です....」
「優真も一年だよな!ネクタイ赤だし」
「う、うん」
赤城辰也、同じ学校で、同じ学年
こ、これは友達になれる予感……!?
「オレの事は辰也でいいから!」
「うん」
「優真は部活とかもう決まってる?」
首を横に振る
イケメンオーラにやられて、声がでない
こんなイケメンと普通に喋れるか…?否、俺には無理
「オレはバスケ部に入る予定!」
「へぇ」
背も高いし、筋肉もあるし、バスケ上手いんだろうなって思う
俺もバスケやってた事はある
楽しかったし、またやりたいとも思うけど、それよりも俺は友達が欲しいので部活動に入るつもりは無い
「...」
「...」
マシンガンのように喋ってた辰也の声が聞こえなくなる
なんだ?と思い顔をあげる
数秒目が合う
「優真って、静かだな」
「...」
辰也が真顔で言う
それは、つまり遠回しに俺と喋っても楽しくない、と…?
「…まだ気持ち悪いか?」
「ぇ?」
「気分が悪そうに見えたから話しかけた!まだ悪いのか?」
「……」
そういえば、さっきまで不安で気持ち悪かったけど、今は気持ち悪くない
それに人の圧迫もない
あれ、あれ?
辰也が話しかけてくれた時から、か?
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