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結局、それぞれのハンバーグとストロベリーソフトパフェを食後に頼んだ。料理を待っている間にもプラネタリウムの感想を言い合う…って言ってもやっぱり8割くらい僕が喋ってるけどね。
「あ、そうだ…剛平さん」
「どうした」
「あの、ご褒美ついでにもう1つお願いがあるんですが…」
「なんだ?」
「僕と一緒に……写真を撮ってくれませんか?」
そう、このデートが決まってからずっと考えていた。今日という日の記念になるものが欲しいなって。そして一番お手軽でどこででも思い出を見れるもの、ツーショット写真が思い浮かんだ。
「写真?」
「はいっ。どうしても…思い出に残しておきたくて。いや、もちろん心の中ではずっと思い出としてあるけど、目に見えるものがほしいなって思ったんです」
「…1枚だけなら、いいぞ」
「本当ですか!?やったぁ!僕の携帯で撮りますね!」
「あぁ」
携帯のカメラを起動して、向かい合って座っている剛平さんと顔と顔を近づける。ドキドキが凄すぎてシャッターを押す手が震えそうになるけれど、大事な1枚だから慎重にシャッターを押した。
カシャッという小気味いい音が僕たちの座るテーブルに響き渡る。写真を確認してみれば、いつも通り無表情の剛平さんと、少し引きつった笑顔の僕が画面の中にいた。
「撮れました!ふふっ、剛平さんはカメラ向けても表情が変わらないんですね」
「そうみたいだな。満輝は写真より実物の方が可愛い」
「うぇっ!?な、なに言ってるんですか~!」
「本当のことを言っただけだが…」
「……ありがとうございますっ」
恥ずかし気もなくこんなところで胸キュンセリフを言われてしまい、反応に困っていると運ばれてきた料理。僕はハンバーグにがっつくことで、熱い顔に気付かないふりをした。
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