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江戸時代パロディ おまけ
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「時代劇?」
琉に紅茶を淹れた恋は、琉の言葉に振り返る。
「そう。今度スペシャルドラマで。」
どうやら琉は、今度は時代劇をやるらしい。
「武士役ですか?」
「うん。龍次右衛門って言うんだよ。」
「名前似てるんですね。」
恋はそう言って笑う。
「まあな。酒場で働く女と身分違いの恋をする役だ。」
「へぇ…」
恋は侍姿の琉を想像し、それもまた似合うな、などと考える。
「言葉も昔のやつだから、セリフがなかなか覚えられないんだよなぁ…」
琉はそう言いながらドラマの台本を見ている。
「恋、ちょっと練習付き合って。」
「いいですけど…」
「この、松乃って書いてあるのが相手役だから、そのセリフ読んで。」
「はい。」
琉は恋に台本を渡すと、すぅ、と息を吸った。
「…松乃…儂は全てを捨てても、お主と共に生きたい。」
「…龍様…それはなりませぬ。」
「松乃、なぜじゃ。お主は儂が嫌いか。」
「…そんな…!私などのために、龍様が何かを捨てるなど、あってはなりませぬ。」
「…お主ほど愛いやつはおらぬ。儂はもう、お主なしでは生きられぬのじゃ。」
「龍様…」
このあと、龍次右衛門が松乃に口づけをする、というのがドラマの流れだ。
琉はためらいなく恋にキスをしてきた。
「ちょ、りゅ、さんっ…んっ、あ、ん…」
それは深いキスに変わる。
「…っは…ちょっと…」
唇を離され、恋は抗議の視線を向ける。
「心配しなくても今のキスは恋にしかしないぞ。」
そう言って琉が笑うから、恋は何も言えなくなってしまった。
「…お主は愛いのう。」
琉はそう言って、今度は軽く、チュ、とキスをしてくる。
「いつまで演技してるんですか…」
「演技じゃねえよ?俺にとっての"愛いやつ"は恋だけだからな。」
琉が笑ってそう言ったので、恋は耳まで真っ赤にして、俯いてしまったのだった。
*江戸時代パロディEND*
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