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蛍は先に帰ったので俺は2年組みと帰ることになった
坂ノ下でアイスを夕と田中が買うというのでよる
田中が値段との戦いでなかなか決めないので俺は田中とパピコをシェアす事にした
だらだらと歩きながらパピコを食べる
食べている間自転車が邪魔だから力に押してもらう
「『春高までは3年が仕切る形でかわんねぇーけど、一応2年の中でも考えて置けよ。次の主将』ってさ。鵜飼さんが」
力が話を振ってきた
「次かー。綾斗は?」
「は?田中、馬鹿じゃねーの?」
「なっ!」
「練習にすら入れない奴をキャプテンにしてどーすんだよ」
俺、人まとめるのとか苦手だし
「でも一応、主将経験者だろ?」
「経験だけが全てじゃねっての」
それにU-15の時は俺がそれなりに英語話せるってだけでなったし
少なくても今の俺に烏野を引っ張っていくだけの力はない
「力でいいんじゃねーの?」
先頭を歩いていた夕が振り向き言う
「はっ?なんでだよ」
「なんとなく!」
「俺も賛成ー」
夕の意見にパピコを咥えながら手を上げる
「ルールじゃリベロはキャプテンできないんだもんな」
「あぁ」
おぉー夕、アイス二口で食べた
「田中も向いてると思うけど、1年レギュラー陣のラインナップをみるとー。単細胞馬鹿。ひねくれ」
「冷静な奴が頭に居ないとっておもうよなー」
木下と成田が田中をみて言う
「縁下主将には賛成なのに釈然としない。つーかお前ら自分を入れろよ!」
「いやいや」
「無理無理無理」
2人はそろって手を顔の前で振る
「でも、俺は逃げた。チームのトップなんて出来るわけないだろ」
「だからかもな」
「今戻ってんだからいいじゃねーか。あ、アイスあたりだ!換えてくるっ!」
夕が走ってアイスを交換しに行った
「運動部だからって猪突猛進タイプばっかじゃないねーだろ。俺は自分と違うタイプのやつの事はよくわかんねーけど。縁下は多分どっちも分かるやつだ」
「ま、まだ先の話だけどな」
「まーな」
「よしゃーっ!」
夕が走って戻ってくる
みんなと別れて力と2人で歩く
「なぁーなんで力はそんなに負い目を感じてんの?」
「え?あぁ、去年鵜飼監督が復帰した時に俺、部活から逃げたんだ」
「あー知ってる。あの時、田中と夕が力のこと追い掛け回してたしなぁー」
俺は力を見る
あ、自転車持たせたままだ。まぁいいか
「逃げるのが良いか悪いかで言ったら悪いのかもしれないけどさ。逃げた先に戻ってくるのは、逃げなかった時よりもっとパワーがいるんじゃねーの?お前はそれが出来るパワーを持ってる」
前を向くともうすぐ力と分かれ道が見えてきた
「それに2年ってさ、先を歩いてるのは田中と夕だけど力を中心にまとまってる。そう言うまとめれる奴がキャプテンの方がいいんじゃね?」
分かれ道に着き立ち止まる
俺は力から自転車を受け取った
「ま、春高に行くなら冬も3年はいるしな。力の向き不向きは知らないけど、大地さんに代わるならお前ってみんな思ってると思うよ俺」
「俺が大地さんと同じになんてなれるわけないだろ」
「同じになれなんていってねーだろ。逃げ言葉ばっかだな。逃げるためのいい訳は意味ないじゃない?」
俺は自転車に跨った
「じゃーなー力」
俺は自転車で走り去った
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