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服を着替えてリビングへ向かうと、既にカウンターに座ってニコニコと待つ藍川さんがいた。
…何かに似てると思ったら実家の犬だ。
ご飯前に待てをする姿によく似てる。
「今日のご飯は?」
「んー今あるものだと…スパゲッティにしましょうか。」
「いいね、好きだよ。でもそんな材料あった?」
「あぁ、前に置いときました。保存効きますし。」
「そうなんだ。さすが小波くんだ。」
「褒めても何も出ませんよ。」
「ふふ、ご飯が出てくるよ。」
クスクスと楽しそうに笑うと身を乗り出して台所を覗き込んでくる。
覗き込んだってそんなに面白い調理はしないんだけどな…
急に来たからちゃんとした食材はないからただ茹でてソースをかけるくらいだ。
「…いたた、……」
「どうしました…?」
「ううん、…腰が…痛くて。」
その言葉にギクリとする。
朝になったら昨日のことがなくなってないかな、なんて思っていたけれどそうはいかない。
藍川さんが腰を抑えながらバツが悪そうに目を逸らした。
こういうのは朝になると恥ずかしくなるんだよな…
「その節は本当に、…すみません……」
「…俺も許可した身だから強くは言えないけどね。しばらくは勘弁してね…?」
「っ、…しばらくしたら、いいんですか…!?」
思わず口から出た言葉に自分で驚く。
慌てて口を押さえると手からトングが落ちる。
目の前の藍川さんは少し恥ずかしそうに目を閉じると両手で顔を隠して
「んん、…この話はちょっと、……」
と言って下を向いてしまった。
なんだか、…うぶな高校生みたいだ。
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