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「やっぱそういうわけだったんすね。うん。いいんじゃないっすか? 好きって人それぞれっすもん。とりあえず別に色仕掛けした覚えないっすから、ええ」
彼はまるで俺の言葉をさえぎるように次々にしゃべっている。
「雄太さんホント良かったっすね、うん。お幸せに。うん。ありがとうございました。うん」
「え、えっと……」
「昨日はホント励ましてもらってありがとうございました! オレも誰かと幸せになりますんでマジ!!」
新木は汗まみれでしぼんだモップ頭をくちゃくちゃかくと、こちらとは一度だって目を合わせることなく、逃げるように去っていった。
完全に誤解したままで。
──いや、誤解じゃない。
本当のことだ。
でも誤解された気持ちになるのはなぜだ。
なぜだ。なぜなんだ。
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