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第63場 ハルの家
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【第63場 ハルの家】
(つくもがすき焼き食べに来た翌朝)
(つくも客間から出てくる)
ガチャ
ハル:「お!起きたかー!」
つくも:「おはようございます。
ってか、俺昨日潰れたんすか?
確かテーブルにいた気が…。」
ハル:「あー、潰れたって言うより、泣き疲れて寝たって感じだな。そのままにしとけないから、俺がベットまで運んだ。
しっかし、軽いなー。ちゃんと食ってるのか。」
つくも:「……。」
ハル:「なんだ?どうした?」
つくも:「いや、色々思い出してきて、すげー恥ずかしいっつーか。穴があったら埋めて欲しい…。」
ハル:「ははっ(笑)なんだそりゃ。
まー、昨日は昨日。終わったことだ。
顔洗ってこい。目すごい腫れてるから、冷やした方がいいぞ。」
つくも:「!!!顔洗ってきます!」
ハル:「いや、どうせなら、風呂入ってこい。
昨日シャワーも浴びずに寝たろ?
出てくるまでに、バスタオルと着替え置いとくから。」
つくも:「んじゃあ、お言葉に甘えて。
ちょっとアタマも整理したいし。」
ハル:「おう!湯はりしてあるから、シャワー浴びてる間に追い炊き押せば、湯船つかれるぞ。」
(つくも風呂から出てくる)
ハル:「さすがに俺のスウェットは、でかかったか?まー帰るまでの辛抱だ。」
つくも:「っつーか、突っ込んでいいっすか?」
ハル:「なんだ?」
つくも:「くくっ(笑)風呂の湯舟、なんであんなカラフルライトなんすか(笑)ラブホかと思った(笑)」
ハル:「ラブホとは失礼な!意外と高いんだぞ!気分転換できていーだろ。」
つくも:「ハルさんて、あんな趣味(笑)」
ハル:「あー、いや、まぁ、あれはオレの趣味で付けたわけじゃないがな。」
つくも:「じゃあ、誰が。あ…。
すいません。」
ハル:「なんだ突然謝って。」
つくも:「アレですよね。その逃げられた婚約者の趣味だったってことっすよね?」
ハル:「だから、逃げられたわけじゃ…。
まぁ、その意味も、ライトが彼女の趣味だったのも間違いないよ。」
つくも:「答えにくかったらいいんすけど、なんで別れたんすか?」
ハル:「仕事が忙しくて深夜にしか帰ってこれなくて、彼女も仕事してたから、すれ違いが大きくなってな。逃げられたって間違いじゃないけど、俺の方が、だんだん弱ってく彼女を見るのが辛かったんだ。」
つくも:「ハルさんから別れようって言ったんすか?」
ハル:「まぁ、決定打を言ったのは俺だな。だが双方合意の上だ。」
つくも:「好きなのに手放せるもんですか?
大人の恋愛ってわかんねー。
俺だったら、好きなやつなら絶対離したりしないし、離れない。」
ポンポン
ハル:「つくもに惚れられる子は幸せだな。」
つくも:「また子ども扱い…。」
ハル:「悪い悪い(笑)つい可愛くてな。
かおやハルも可愛いけど、つくもはまたちょっと違った可愛さだな。」
つくも:「それってどーゆー?」
ハル:「うーん、なんかほっとけない、寂しがり屋のネコみたいだ。」
つくも:「そんな可愛いキャラ扱いするの、ハルさんだけっすよ?
大体は見た目でキレーとか、男女含めやりたいとか、性格知ってるやつだと怖いって言われることもあるし。」
ハル:「お、じゃあ俺だけの特権だな(笑)」
つくも:「なんか違う気がするけど…。
そーいや、昨日も言ったと思うんすけど、俺バイっす。心も体も。」
ハル:「おー言ってたな、それがどうかしたか?」
つくも:「どーかしたか、って…。
エレアたちのことも含め、気持ち悪いとか思わないんすか?」
ハル:「全く思わんぞ。
人間なんて男か女しかいないんだから、好きになった相手が同性でもおかしくはないだろう。
まぁ、俺は異性しか好きになったことがないが、この先もしかしたら男を好きになるかもしれんしな。
うちの社長曰く『男でも恋愛で悩むうちはカワイコちゃん』だそーだ。」
つくも:「…ハルさんは。」
ハル:「うん?」
つくも:「ハルさんの好きなタイプってどんな人ですか?」
ハル:「特にないかな。好きになった人がタイプだ。」
つくも:「…じゃあ、今までに多かったタイプは?」
ハル:「なんだ?グイグイくるな?(笑)」
つくも:「いーから、答えて下さい。
昨日俺の恋愛話?聞いたっしょ。」
ハル:「そうだな、俺が押しが強いタイプじゃないから、どっちかって言うと、積極的な子が多かったかな。」
つくも:「押し切られるんだ?」
ハル:「いや、誰でもいいわけじゃないぞ。断る時は断るし。」
つくも:「…ふーん、ちょっと難しそう。」
ハル:「そうかぁ?俺はいたってシンプルだ。」
ハル:「そうだDVD観るか?」
つくも:「朝からエロビ?ってか仕事は?」
ハル:「昨日言わなかったか?今日は休みだ。
じゃなくて、エロビじゃないからな!
よしピザ取って、それ食いながら見よう!」
つくも:「またいきなりだな。なんでピザ?」
ハル:「すき焼きもだが、ピザも1人では食えん。それにつくもと食ったら、きっと上手い。そして一緒にDVD見れば楽しい!」
つくも:「…ハルさん、そーゆーとこズルイよな。」
ハル:「ん?なんだ?
さーなにピザにする?ハーフ&ハーフもいいなー。」
つくも:「どんだけマイペースだよ(笑)」
(ピザも食べ終わり、DVDも終わる)
ハル:「ずびっ。ずびっ。」
つくも:「いや、泣きすぎだから。」
ハル:「ずびっ。だっで、母親ペンギンと赤ちゃんペンギンが、やっと出会えて…よかった。よかった。ずびっ。」
つくも:「いや、ドキュメンタリーとアニメの中間で、それだけ泣けるのはすごいわ。」
ハル:「ずびっ。おばえば…」
つくも:「あーはいはい、もう泣き止んで下さい。」
(10分後)
ハル:「いやぁ、よかったな!」
つくも:「すーすー。」
ハル:「寝た、のか。
まぁ、昨日あんだけ泣いたし、今日もまだ複雑だろうし、ゆっくり寝ればいい。
幸い今日はソファだから、タオルケットかけとけば大丈夫だろ。」
つくも:「俺は…。」
ハル:「こんな綺麗な寝顔して、寝言なんて、『オジサン』襲っちゃうぞー、なんてな(笑)」
(夕方)
つくも:「ほんとすいません。
せっかくのハルさんの休みだったのに、俺の昼寝で潰しちゃって。」
ハル:「だから、もういいって。それに俺も昼寝したって言ったろ?
それより本当に晩飯食って行かないのか?」
つくも:「はい、さすがに今日はもう帰ります。ちょっと考えなきゃいけないこともあるんで。」
ハル:「そうかあ?残念だが、仕方ないか。
また飯一緒に食おうな。」
わしゃわしゃ
つくも:「だから、子どもじゃないっす…。」
ハル:「ははっ(笑)悪い。
つくもの頭が撫で心地よくて、つい。な。
気をつけて帰れよ。」
つくも:「また子ども扱い。でも、ありがとうございました。おじゃましました。」
バタン
(玄関の外)
つくも:「あれだよな。素直な気持ち言えたからだけだよな。」
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