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CAGE1:それは奇妙な巡り合わせ20
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「あ、おはようございます……えっと……」
俺達に気が付いた雪見は挨拶を口にしたあと、俺の後ろにいた立花へ視線を移した。
立花は俺の後ろから少し顔を覗かせる。
「初めまして、立花 直です。」
「は、初めまして!雪見 瀬です。立花さんも何でも屋さんですか?」
「いえ、僕は……」
何と答えたら良いのか分からないと俺に視線を送ってくる。
俺は小さく溜め息をつく。
「俺の連れだ。気にしなくていい。」
その回答に雪見は少し驚いた顔をした。
「何か意外です。倉橋さんって人付き合いとかしなさそうなのに」
「あ!それ分かります。」
失礼な雪見の発言に、立花は失礼な同意を重ねた。
横目で立花を見れば、そそくさと後ろに顔を引っ込めていく。
雪見に向き直れば、こちらはニヤニヤとした表情を浮かべていた。
「………なんだ?」
「倉橋さん、昨日会ったときより雰囲気が柔らかい。立花さんがいるからですか?」
雪見の言葉に後ろから驚きの声がする。
「…………気のせいだろ。俺は変わらない。」
雪見は笑ったまま肩を竦めた。
「それにしても、」
と俺と立花を交互に見ては一人心地に頷く。
「お二人が並ぶと何だか迫力があるというか、存在感が増しますね。」
これには立花も首を傾げた。
「倉橋さんは正統派イケメンって感じだし、立花さんは……うん、男に使うのは変かもしれないけど美人って言葉がしっくりくる。」
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