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罠
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言い渡された3日間の謹慎中、常にすすり泣く声が聞こえていた。
時にそれは怒声に変わり酷く俺を責め立てた。
「おかしいんじゃないの!どうして男なんかが好きなのよ!!」
学校側から一つの漏れなく伝えられてしまった情報。
アイツと付き合っていたこと。
そしてそれはアイツにとって賭けの対象でしかなかったこと。俺があいつを殴ってしまった理由の全てを。
怒鳴られ詰め寄られ叩かれても、何も言えなかった。
育て方を間違えたのか。
そう言って夜な夜な実家の祖母に電話をかける母を横目に、どこか冷静な自分がいた。
認められない想いを、叶わない相手に抱き、受け入れられたと舞い上がる自分はさぞかし滑稽だっただろう。
そんなことを思いながら母からの暴力に耐える。
『 』
小さく呟いたその声は、誰にも届かずに
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