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19.
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降りてきたエレベーターに乗り込むと、ふと浮かんだ疑問をぶつけた。
「…そういえば、怜はどこまで案内してくれるの?」
もうあとは部屋に行くまでのような気が。
「本来私のご案内は寮監室までですので、終わっているのですが…その…、少し、自分の部屋に用がありまして」
「ふーん?」
会話はそこで途切れたが、意を決したように怜が口を開いた。
「…奏汰さん。……今晩、ご飯ご一緒しませんか…?食堂も、ご案内致します。」
「本当?晩ご飯どうしようって思ってたし、怜と食べられるなら僕も嬉しい。勿論、一緒に食べよう」
「では、19時にお迎えにあがりますね」
怜の頬が僅かに緩んだ気がして、
「ありがと」
釣られて僕も、緩んだ笑顔になった。
ちょうどよくエレベーターが5階に止まり、なんだか赤い顔の怜に礼を告げてからおりた。
エレベーター、暑かったっけな。
これまた長い廊下を歩いて、奥の方に593号室を見つけた。
プレートに早乙女 奏汰って書かれてるし、ここであってるはず。
そういえば同室は…園田 音?そのだはわかるけど…おと?
名前は読めないけど、うるさい奴じゃなければいい。
…名前めっちゃうるさそうだけど。
理人さんから貰ったカードをかざし、部屋に入る。
廊下を進むとリビングがあって、自炊もできるようになってるのかダイニングとキッチンもあった。
更にその奥、1段上がったところに右側と左側に部屋が1つずつある。そこが自室だろう。
さて、ここで問題が発生するわけだが…。僕の部屋、どっち?
…開けて確かめればいっか。
なんの躊躇いもなく右側の扉を開く。
当たり。ダンボール一杯あるし、部屋はなんの加工もされてないし、問題なく僕の部屋。
本家より小さいイギリスの家の部屋より小さいし大分狭く感じるけど、慣れるだろう。
取り敢えず、荷解きしなきゃ。
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