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復讐。
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ボスの部屋へ入ると本当のボスとやらが椅子に座っていた。
そのご尊顔を拝ませてもらおうじゃないか。
そう思い、前に進むとそのボスは見たことがある顔だった。
殲滅の証拠を届けに行ったとき、やたら褒めちぎっていた中年男性だ。
この人が、ボス…?どうしてこの人がいる、なにが起きている。
赤葦は面食らった。
だがここで狼狽えてはいけない、少しでも油断すれば殺られる、と心を平静に戻した。
「ボス、コイツが昨日入った新人です。俺の予想ではかなり有能かと思われます。」
「ハハハ、お前も目が肥えたなぁ。そりゃそうだ、コイツはレベルの高い反マフィア組織の奴なんだからな。」
「なっ…お前、騙しやがったな!?」
代理ボスは懐から銃を取り出すが、赤葦の方がコンマ数秒早く持っており死なない程度に眠らせた。
「いい感じにバカなことをしてくれたね。君には感謝するよ。」
ボスは赤葦に正体が知られてしまったことなど露ほど気にせず、代理ボスの座を与えた人間にそう言い捨てた。
その直後、後ろからメッセージで呼んだ奴が来た。
「おい、お前の言った通り反マフィアの奴がどんどん倒してんぞ!マジやべぇよ…って誰だそのオッサン!?」
赤葦は振り向きざまにその男の両足を撃った。
銃弾が足をえぐった痛みで絶叫する男の足を掴み、ボスの前まで引きずる。
「お前…っっ!!なにしやがんだ…!」
「すみません、実は俺、反マフィア組織の人間なんですよね。あなたが殺した、雑魚の。」
そう、メッセージで呼んだのは木葉を殺した男だった。
先に意識を飛ばされては困るのでここに来るよう誘導したのだった。
赤葦はボスの方に銃口を向け、視線さえもその男に向けなかった。
「はあああ!?お前嵌めやがったな!?」
男はまだ自由の利く腕で銃を取り出そうとしたが、赤葦が撃ち抜き阻止する。
腕に銃弾が貫き、男はまた絶叫した。
「黙れ。次は頭を狙うぞ。」
そう言うと、男は瞬時に黙り始めた。
「ボス、お前にもう勝ち目はない。武器を全部置いて両手をテーブルにつけ。」
ボスは大声をあげて笑い始めた。
赤葦は意図が全く読めず、内心困惑していた。
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