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時雨side
俺は、昨日の会議が終わってから家に帰った。
真白が、拉致されてから帰ったから久しぶりだ。
でも、真白がいなくて部屋全体がどことなく寂しい。
俺が、家に帰った理由は二つ。
1つは、これから3日分の荷物を本家に持って行くため。
2つ目は、隼と話をするため。
隼が本当に裏切ったなんて、まだ信じられない。
だからこそ、隼を呼んでちゃんと話をする。
すると、チャイムがなった。
俺は、玄関に行き隼だと確認してからドアを開けた。
「よう、隼。」
「おう。」
そして、隼をリビングのソファに座らせ珈琲を渡した。
そして、俺も隣に座った。
「なんだよ、話って。」
「隼、お前自信が分かってるんじゃないのか。」
「はぁ?
何にもわかんねぇよ。」
「なぁ、隼お前なんであそこまでの情報を知ってたんだ?」
「調べたからだよ。」
隼は嘘をついている。
俺は、すぐに分かった。
隼には、嘘をつくときの癖がある。
それは、右手で左肩を触る仕草だ。
この癖は、子供の時から変わってない。
悪いな隼。
俺は、お前からちゃんと聞くぜ。
そう思いながら、隼に言った。
「嘘つくなよ、隼。
只の闇医者にそんなことできるわけないだろ。
頼むから言え。
俺は、お前を信じたい。」
隼は少し考えていた。
おそらく、言うべきか言わないべきか悩んでるんだろう。
そして、隼は深呼吸をして言った。
「この情報は、木下組若頭本人から聞いた。」
「お前は、その情報をしんようするのか?」
「少しは疑った。
でも………
でも、木下組若頭は俺の大切な人なんだよ。
それに、あの人は真白を救いたいと言っていたし。
俺は、しんようする。」
大切な人……
そんなやついたのかよ。
初耳だ。
でも、こいつまだ何か隠してる気がする。
洗いざらい言ってもらわねぇと、困る。
俺は、そう思って隼に言った。
「まだ、何かあるんじゃねぇの。」
「っ!
特にもうなんもねぇよ。」
「はぁ。嘘つけ。
お前、癖でてるの気づいてんのかよ。」
「癖?」
「お前が嘘つくときの癖だよ。」
「っ!」
「だから、言え隼。」
「……木下組若頭は、木下組を潰したいって、思ってる。」
「は?」
おいおい、どういうことだよ。
若頭にまでなって、自分の組を潰したいって………
何を考えてるんだ。
本気なのか?
それとも。
「罠って可能性もあるじゃないのか。」
「絶対にない。
それだけは、絶対に。
俺が、責任を持って言える。
あの人の目は、本気だ。」
そう言う隼の目も本気だった。
今、こいつの癖は出ていない。
これは、こいつにかけるしかないな。
俺自身と木下組の接触はまだない。
木下組若頭いいぜ。
俺が、潰してやるよ。
覚悟しとけよ。
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