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真白side
暫く車に乗っていると、大きなビルの前の駐車場に車をとめた。
「真白、行こうか。」
僕は頷いた。
時雨さんは、僕の手をとって一緒に目的地まで歩いてくれた。
僕の心臓は凄くドキドキしている。
緊張する。
凄く、嬉しい。
時雨さんと一緒………
僕は本当に幸せ者だな。
僕が思っていると、時雨さんに名前を呼ばれた。
「真白。」
「あっ、はい。
この部屋ですか?」
「そうだよ。
入るか。」
そう言うと時雨さんは、名前を言ってノックをして部屋に入った。
部屋には、無表情の男の人が椅子に座っていた。
「こんにちわ。
如月さんと、東条くんですね。
そこのソファに座って。」
僕と時雨さんは、言われた通りに椅子に座ると、男の人が紙を持ってきた。
「私の名前は、森弘樹モリヒロキ、といいます。
東条くんは、はじめましてかな。」
「あっ、はい。
はじめまして。
僕の名前は、東条真白といいます。」
「礼儀がちゃんとなってて、偉いな。
さて、本題だが。
東条真白くん。
東条くんは、如月さんとどうなりたいと思ってるのかな?」
どう思ってるか………
僕は時雨さんの手を握った。
時雨さんは、僕の手を握り返してくれる。
僕は、時雨さんと一緒にいたい。
僕にとっての、幸せは時雨さんといることだから。
僕は、一度深呼吸をして言った。
「僕は、時雨さんと一緒にいたいです。」
「それは、何でかな?」
「僕は、僕は、時雨さんのことを愛してるから。
時雨さんが、僕に手を差しのべてくれたから。
僕に、色んなことを教えてくれたから。
僕のことを、好きと言ってくれたからです。
僕は、時雨さんじゃなくちゃダメなんです。」
僕が言うと、森さんは紙に何かを書いた。
暫く、無言の時間が経つと森さんが言った。
「書類は完成したよ。
如月さん、確認をよろしくたのむ。」
「はい。
…………大丈夫です。
ありがとうございます。」
「じゃあ、私はこの書類を役所に届けてくるよ。
明日には、もう籍は変わってるから。
如月真白と名乗っても、全く問題ないよ。」
「如月真白………
ぼ、僕。本当に……」
「そうだぞ、真白。
明日からは、如月真白だ。」
「さて、もう帰りなさい。
また、何かあったら頼ってくれ。
力になろう。」
「はい。
ありがとうございます。
また、お伺いさせていただきます。」
時雨さんは、そう言うと立ち上がった。
僕も、森さんにお礼とお辞儀をして、時雨さんと一緒に部屋を出た。
「真白、帰ろうか。
帰って、たくさん話そう。」
「はい。」
僕と時雨さんは、家に帰った。
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