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2ー47
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僕が言ったあとに時雨さんが言う。
「ごめん。真白。
不安にさせて。
俺は、記憶を失った。
戻らないかもしれない。
でも、絶対に真白の事は手放さい。
それから、真白の願いを叶えるために……
俺は、人生の全てを真白に捧げるよう。
俺は、真白から離れていかない。」
本当に時雨さんは、優しい。
今の時雨さんも、前の時雨さんも時雨さんには、変わりない。
優しい時雨さんのままだ。
それでも、どうしても僕の心は、晴れない。
なんで?
僕は、答えの無さそうな疑問にたどりつくと時雨さんが言った。
「真白と一緒にいる時間は、これからもあるんだ。
思い出なら、今からでも沢山作っていける。
真白は、今の俺じゃダメか?」
「ダメじゃないです。
ダメなわけないです。
でも、僕沢山迷惑かけます。
僕、すっごく我儘言います。
何も良いところなんて、ないです。
時雨さんは、本当にいいんですか?」
ダメな訳がない。
僕には、時雨さんしかいないから。
でも僕の心の中は、凄く矛盾している。
時雨さんは、時雨さんだ。
だから、一緒にいたい。
だけど、僕と一緒にいて時雨さんは幸せになれるの?
ほんとに?
僕でいいの?
僕は、時雨さんと一緒にいたい。
でも………
僕が色々と考えていると、時雨さんの声が耳元で言う。
その声は、とっても優しくて、甘い声だった。
「俺は、真白がいいんだよ。」
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